HEATNIKS

AWICH

1986年 沖縄県那覇市生まれ 19歳。本名の亜希子からAsia Wish Child “AWICH “と自ら命名。
　沖縄では何処の学校でも行われる平和学習や祖父から戦争体験を聞くことにより、沖縄の歴史に興味を持つようになる。小学生ながらに、「アメリカ人と嫌い合わずに一緒に暮らしていく方法は無いのかなぁ」と感じるようになり、沖縄のことや、身近なことを綴った、詩を書き始める。同じく小学生の頃から、英会話を習い始め、一緒に通っていた友達が次々とやめていくなか、自分だけはと使命感にかられるように通い続けた。
　そして、中学生の時の英会話の先生が元軍人でクラブのセキュリティーをやっていたこともあって、HIP HOPのことがよく話題に出るようになり、その魅力に惹かれていく。14歳の時に、本格的にRAPをしたいと考え、友人の紹介で、現在も所属するFreeeK Productionsの門を叩き、様々なトラックで自作したリリックを使ってRAPするようになる。高校に入ってさらに英語を勉強したいと考え、アメリカ ミズーリ州に1年間語学留学する。帰国後、自分の生まれた地である沖縄のことをリリックにしたいと考え、うちなーぐちと呼ばれる沖縄の方言をRAPに取り入れるようになった。
　その後、いくつかのコンピやDUTY FREE SHOPP.×カクマクシャカ(赤瓦レーベル / SPICE RECORDS) ,TAKUJI a.K.a GEETEK (CRUE-L),石川キヨタカ(CONTROL)などの作品にフィーチャリングラッパーとして参加。そして今年の8月に、CARGOなどで活動するGOKUと共にデモトラックを制作。その音源をL.A.のレーベルSTONES THROW RECORDS所属のOh NoとカンザスのレーベルDatura所属のDEEP THINKERSに送ったところ、彼らからのトラックの提供が決定し、合計7曲を制作。
　2006年9月にはKool Keith やKutMasta Kurtなどが所属するThreshold Recordingsから12inchシングルのリリースを予定している。現在、ミュージックビジネスを学ぶべくUSアトランタに留学中。

AWICHオフィシャル・サイト

俺が彼女に出会ったのは、沖縄の老舗レコード店＆プロダクションのフリーク・ショウのKAYAさんに紹介されてからなんだけども、彼女の持ってるスキルはとてつもなく凄くて、俺みたいなへなちょこな人間は圧倒されまくりでした(笑)
とても芯が強くて、しっかりしていて年下なのに姉御って呼びたくなるような雰囲気を持ってます。

そんな彼女が、留学先のアトランタから時々帰ってきてはアルバムを制作してたらしく音源も聴かせて頂いたのですが、いやぁカッコ良いです、本当に。クールというかインテリジェンスに溢れたリリック(歌詞)や、それを更にパワーアップさせるラップのスキルが相伴って何倍もの衝撃を放っています。

ここ最近の日本の音楽シーンにおける歌詞というのはどうでも良い事を歌っていたり、「皆で頑張ろう」的な適当勝手な無責任なポジティブソングが氾濫してる中で、社会に対する欺瞞や不満をキチンとした姿勢から冷静に見つめ、リスナーに問いただしているその様や、「沖縄」という自分が生まれ育った土地への現状の有様や未来への危惧などをAWICH自らをフィルターとして、私たちに訴えかけている。まさにその全ての要素がアイデンティティの塊とでもいうような、AWICHというアーティストが発するそのメッセージは、のほほんと暮らしている私たちにピシャリと背筋を伸ばさせてくれる。

従来の音楽マーケットのシーンでは、彼女のような存在は異端であり、大衆ウケするのかどうかハッキリ言って分からない。
でも、こうして確固たる意思を持ち、行動を起こしている彼女の存在は、何者にも代えがたい魅力に溢れている。

今後の彼女に更なる期待を抱いてしまうのは、このアルバムを聴けば勿論の事なんだけども、家族や気の許せる仲間のいないアトランタという土地に行った事により、見知らぬ土地で着実に更なる実力と意思を確立させたからなんじゃないかと思う。

亀田親子じゃないけども、もしもそのまま沖縄やいつでも会おうと思えば会えるような東京にいたならば、彼女という存在の魅力は今ほどじゃないと思う。やはり、「可愛い子には旅させろ」という格言は合ってるんだなぁと改めて思うところである。

なんだかんだで長くなってしまったけれど、このAWICHのアルバム「ASIAN WISH CHILD」を沢山の方が聴いてくれる事を願う。そして、音楽を通して私たちの未来を考えて行動に移していけたり、周りに伝染するような新たなムーブメントが巻き起こってほしいものである。

そんな彼女が参加した作品のひとつが動画で見れるのでどうぞ!!

south天加那志 feat.AWICH、平良美咲　/　DUTY FREE SHOPP.×カクマクシャカ


では、改めて彼女のアルバムの紹介をば。

AWICH / ASIAN WISH CHILD　193-LDKCD　￥2,100(税込)


まさにアジアの希望! オキナワ、東京、アメリカで注目されるエイウィッチの全貌が今明らかになる。 若干20才にして沖縄語、日本語、英語を自由に操るストレートな実力派MC。初のソロアルバムCDリリース! シーンが待ち望んだアジア希望の星。オキナワ～アトランタ～トーキョーを股に掛けたソロアルバム。本物がここにある。オキナワ映画「琉球カウボーイ」主題歌「サルー」収録。